レタッチや現像用のソフトを使っていると、写真の色を操作する項目に
・色温度
・色合い(「色かぶり」等、表現は様々)
の項目があります。
それぞれよく使われるものではあるんですが、
・この2つの関係はどうなっているのか
・なぜこの2つがあるのか
という話になると「?」な方がいらっしゃいます。
なので、ちょっとまとめてみました。
まず出てくるのがこちら「色相環」
時々見かけるものですね。
※便宜上、表示の角度を変えています。
この色相環は、向き合う色がそれぞれ補色(打ち消し合う反対の色)になっています。
そしてこの色相環のこの↓部分が、いわゆる「色温度」と呼ばれる補色関係になります。
上がブルー、下がアンバー。
平たく言うと、青空と夕焼けの色です。
で、もう一つの「色合い」等と呼ばれる補色の関係は、ここ↓になります。
左がグリーン、右がマゼンタ。
要は、「色温度」と「色合い」は、お互いが直行する補色関係となっています。
例えば、
・青空の下で
・誰かのポートレート(要は「顔」。肌色ね。)を撮ったら
・青味がかってしまった
という場合にどうするかというと、
色温度の設定をアンバー方向に調整して
ブルーを打ち消すことで本来のオレンジ(肌色)を再現します。
しかし、実際に写真を撮っていると、
このように綺麗にブルーに偏ってるとは限りません。
特に室内で料理の写真とかを撮ると、蛍光灯の光(肉眼では分かりにくいですが)によってブルー+グリーンに偏った色に写ってしまいます。
その場合に、先程のように「色温度」で調整しようとすると、
グリーンの影響で目指すべきオレンジ色(美味そうな色)にならず、
この様↓に黄色になってしまいます。
では、どうすればいいかというと、これはもうシンプルに
グリーンを打ち消すためにマゼンタの力を借りればいい
となるわけです。
ね、少しマゼンタに寄せてあげれば黄色は解消されます。
このX軸Y軸のように直行する2つの補色の調整関係がわかっていれば
理論上はどんな色でも補正出来る(はず)と言えるわけですね。
※実際は複数の光が混ざってたりして、そんなに簡単にはいかないけれど
カメラ雑誌やHowto本で
「こういう被写体&光源の場合は、色温度を〇〇に、色合いを✕✕にするといいですよ。」
と書かれていたりしますが、その条件にピッタリ合う写真とかそうそうありません。
しかし、このような大本の概念が分かると「なぜそうするといいのか?」が理解出来るので
そういう調整について自分でコントロール出来るようになります。
おそらく専門家の方にとって、こういう事というのは
言うまでもないこと
だったり
説明するのが面倒くさいこと
だったりして、
さらに教わる側にとっては
面倒くさくて理屈っぽい説明
なんだろうなと思うのですが、
ここが抜けてると、ただの暗記というかパターン学習にしかならないわけで、
やはりちゃんと理解しといた方がいいよね!
と思ったので書いてみたのでした。
参考になったら幸いです。
ではでは。
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