さて、
ここに1枚の写真があります。
LightroomのRAW現像画面を表示してみると、
「撮影時の設定」で色温度は5300Kとなっています。
では、
この写真の色温度を低くすると写真の色はどうなるでしょう?
1.青味が強くなる
2.赤味が強くなる
では、Lightroomの色温度のスライドバーを動かしてみましょう。
まず最初に、スライドバーを右にいっぱいまで動かして、
色温度設定を50000Kまで上げてみます。
写真の赤味が強くなりましたね。
では反対に、スライドバーを左に動かして、
そうですね3000Kまで下げてみましょうか。
と、写真の青味が強くなりました。
はい、では最初に書いた問題の答を見てみましょう。
この写真の色温度を低くすると写真の色は
1.青味が強くなる・・・間違いです ✕
2.赤味が強くなる・・・正解です ◯
「は?何言ってんだお前」
と思われましたか?
でもこれが正解です。
色温度は、
・高くなると青味が強くなり
・低くなると赤味が強くなります
これについては誤解が多いのですが、
その原因の多くは画像編集ソフトの表記にあるかと思われます。
例えばLightroomのスライドバーには、「色温度」と書かれています。
しかしこれは
「WB=White Balance(ホワイト・バランス)=白色補正」
の設定です。
「ホワイト・バランス」は、
白い被写体が白く写るための補正です。
この場合の「白い被写体」というのは、
太陽光下で白く見える被写体のことです。
そして太陽光の色温度は約5000~6000K(ケルビン)。
例えば「白いお皿」を
白熱球の元で撮ると、どう写るでしょう?
白熱球の光は赤っぽいですから、白いお皿は赤っぽく写りますよね?
この赤っぽく写るお皿を
元の白色に戻そうとする補正が
ホワイトバランス機能です。
上の写真で、色温度の設定を3000Kに下げると写真は青っぽくなりました。
「色温度設定を下げたら青くなったやないか!?」
はい、その通りです。
しかしここで設定している色温度は「光源」の色温度
です。
設定した3000Kは光源である白熱球の赤い光の色温度で、
「これに照らされたモノが赤く写るのを白色に補正するよ」
という設定です。
そして赤色(正確にはアンバー(Amber))を白色に戻すためには、
赤(アンバー)の反対色である青(ブルー(Blue))を足せばいいので、
結果的に写真の青(ブルー)が強くなる、ということです。
つまり
「『ホワイトバランスの設定』で色温度を設定する」
=「補正対象となる光源の色温度を設定する」
ということ。
・光源の赤味が強いなら、反対色(補色)のブルーを足すよ
=光源の色温度が低い(赤)から、写真の色温度を上げる(青)よ
・光源の青味が強いなら、反対色(補色)の赤(アンバー)を足すよ
=光源の色温度が高い(青)から、写真の色温度を下げる(赤)よ
ということなので、色温度それ自体は
・高い=青(ブルー)
・低い=赤(アンバー)
となります。
参考までに、色温度を表す時の単位「K」はケルビンですね。
これは熱力学温度で、要は鉄とかを熱した時の色と温度と考えるとわかりやすいです。
ろうそくの火の色は赤っぽいですが、
より高温のガスバーナーの炎の色は青っぽいですね?
それが色温度。
色温度それ自体は
高いとブルー(青)に
低いとアンバー(赤)に
ということです。
どうかお間違えのないように。
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